タイ古式マッサージの基本情報
タイ古式マッサージの基本を知ってしまえばますます、タイ古式マッサージの魅力にとりつかれるかも?!
ルーシーダットン
タイ古式マッサージを施術していた仏教の僧侶たちが、自己管理のために行なっていたものがルーシーダットンだといわれています。
タイ古式マッサージを施術されるひとへのマッサージの前のウォーミングアップとして行われていたという説もあります。ルーシーは仙人という意味をもち、ダッはストレッチ、トンは自分自身を意味しています。
ルーシーダットンは、セルフストレッチ体操だと考えるとわかりやすいですね。ヨガのようなポーズを取りながらするもので、いわばタイ古式マッサージの体操版ともいえるでしょう。ルーシーダットンは、毎日続けて行なうことで、体のゆがみをなおしてバランスを整えていく体操の方法です。
タイ古式マッサージはすべて受身で施術をされますが、ルーシーダットンは体のこりや骨格のゆがみを自分でみつけて、体操によって治していくという違いがあります。ルーシーダットンもタイ古式マッサージとおなじように仏教と深い関係にあり、瞑想を通して体操を進めていくのです。
ルーシーダットンもタイ古式マッサージのように足を中心に鍛えるので、足や腹部のダイエットに最適なのです。
ルーシーダットンには200種類以上ものポーズがありますがけれども、ヨガのように体の柔軟性は必要とされないので、チャレンジしやすものでしょう。
ヌアボーラン
タイ語で、タイ古式マッサージのことをヌアボーランと言います。
ヌアボーランは、タイではとてもポピュラーなものです。タイ国内にはさまざまなマッサージ店やマッサージ学校があって、タイの首都バンコクだけでもおよそ2000以上のヌアボーラン店があるといいます。
ヌアボーランは、1回につき2〜3時間が平均なのです。いちばん有名なのは、ワットポーでのヌアボーランで、寺院のなかで行われます。ですから、ワットポーはマッサージ寺などと呼ばれたりしています。
現在では、ヌアボーランの手法も色々とあり、タイではトーナメントまで行われているのです。ヌアボーランの技術は、店や人によって少しずつ違って、まだ発展し続けているともいわれています。
ヌアボーランの手法を大きくわけると、バンコクのワットポーを代表とする南エリアのタイプと、チェンマイのワット・スアンドークを代表とする北エリアのタイプ、この2つがあります。おおまかにいえば、南エリアのタイプは指圧のようにつぼを押すことが多く、北エリアのタイプではストレッチによって体を柔軟にすることが多く見られるということです。
ここ数年、タイ古式マッサージであるヌアボーランは、世界中から注目を集めています。なぜなら最近の研究により、タイ古式マッサージの効果が科学的に判明されつつあるからです。
アーユルヴェーダ
タイはインドと深い関係にあり、さまざまな影響を受けています。タイ古式マッサージもまた、インドの「アーユルヴェーダ」がベースになっているといわれています。
アーユルヴェーダやタイ古式マッサージでは、人間は宇宙との相対関係にあると考えられています。アーユルヴェーダでは宇宙の構成要素を空・風・火・水・土、の5つでわけていますが、タイ古式マッサージでは土・水・風・火と4つでわけています。
どちらにおいても、宇宙と人間は相対関係にあって、人間も宇宙のような要素でできているとされているのです。ですから、いつも宇宙の構成要素とのバランスを保つことで、人間の体や精神が維持されているのだと考えているのです。
呼吸することで体のなかに入っていく空気や、食事をすることで体のなかに入っていく食べ物は、タイ古式マッサージでセンを通じて全身に染み渡っていきます。
タイ古式マッサージでは、人間の健康状態を保っていくためには欠かせないドーシャのなかでも、ヴァータに働きかけることをベースとしています。ヴァータは、神経の伝達、筋肉や組織の働き、心臓の動きなどをまとめる運動エネルギーとするアーユルヴェーダの考え方です。
タイ古式マッサージによって、体の筋肉や関節を動かしていくことによって、ヴァータも活発にすることができるのです。その結果、病気を治したり予防したりすることが可能なのです。